【成分を知る】1000年以上前からヘアケアに使われていた!?「お米」に含まれる美髪成分とは?
つややかで長い黒髪は昔の女性にとってステータスでありましたが、腰のあたりまである長い髪をいったいどのようにケアしていたのでしょうか?そのヒントは、日本人に馴染み深い「米」に含まれる有効成分にあるようです。
ラ・カスタ製品にも使用されるコメ由来の成分とはいったいどのような成分なのでしょうか?今回は、今も昔も重宝されている「米」にまつわる成分についてのお話です。
紫式部も米のとぎ汁でヘアケアをしていた!?
植物の水やりや拭き掃除など、活用の幅が広い米のとぎ汁ですが、なんと平安時代ではヘアケアに活用されていたといいます。
クラシエホームプロダクツ株式会社 ビューティケア研究所は以下のように述べています。
そのなかでも平安時代の宮廷女性は身の丈余るすべらかし(垂髪)といわれる美しいロングヘアであり、毎日の櫛通しには泔(ゆする:米のとぎ汁)を使用していたと記録にある。
※出典: クラシエホームプロダクツ株式会社 ビューティケア研究所、稲益 悟志, 生山 玲奈, 藤崎 裕子, 杉本 憲一、「米のとぎ汁(ゆする)のヘアケア効果」(最終閲覧日:2018/6/20)
紫式部や清少納言など、平安時代の名だたる女性たちも米のとぎ汁を使ってヘアケアをしていたのでしょうか?日本人の主食である米がこのような形で活用されているのは大変興味深いものです。
米のとぎ汁には髪をトリートメントする効果がある?
さて、本当に米のとぎ汁にはヘアケア効果があるのでしょうか?
クラシエホームプロダクツ株式会社 ビューティケア研究所で実験を行った結果、以下の結論を見出しました。
ゆする、ゆする構成成分、および、ゆする抽出物のヘアトリートメント効果について検討を行い、バランス良くヘアケア効果(摩擦低減、弾性、ツヤ付与)を発揮する抽出物を見出すことができた。
※出典: クラシエホームプロダクツ株式会社 ビューティケア研究所、稲益 悟志, 生山 玲奈, 藤崎 裕子, 杉本 憲一、「米のとぎ汁(ゆする)のヘアケア効果」(最終閲覧日:2018/6/20)
ゆするをそのまま使用すると粉を吹いてしまうようですが、米のとぎ汁には確かに髪に良い働きをする成分が含まれることが分かったようです。
さらに、今でも米のとぎ汁を使ってヘアケアをしているのが、中国の秘境に住むホンヤオ族。ホンヤオ族の女性には髪を切る習慣はなく、高齢でも綺麗なフサフサの黒髪女性が多いのだそう。米のとぎ汁には髪にとって良い成分が含まれているということは間違いがなさそうです
ラ・カスタ製品にもコメ由来の成分を配合した商品がある?
とぎ汁をそのまま使うには粉吹きや衛生面での心配がありますが、コメに含まれる有効成分は今でもヘアケア製品などに配合されています。
ラ・カスタでは、「トリートメント ヘアローション T」や「アロマエステ 16シリーズ」でコメ由来の成分を使用しています。
■トリートメント ヘアローション T[太く硬い髪用]
こちらのヘアウォーターでは、コメから抽出されるタンパク質を配合しています。正式名称を「セテアラミドエチルジエトニウム加水分解コメタンパク」といい、ダメージを受けた毛髪の表面に吸着し、うるおいを与えてくれます。
また、キューティクルを引きしめ、ダメージを修復し、柔らかで手触りのよい髪に仕上げる効果も期待できます。普通~しっかりとした硬めの髪質の方におすすめしたい、しっとり重視のヘアウォーターです。
■アロマエステ 16シリーズ
カラーヘア専用シリーズであるアロマエステ 16シリーズでは、2種類のコメ由来の成分が使用されています。
この2種類の成分は、ラ・カスタが独自開発した新成分「L-CCコンプレックス」に配合され、カラーケアやカラー後のダメージ補修に力を発揮します。5つの複合植物成分から成り立つうち、2種類の成分がコメ由来という点からも栄養価の高さが伺えます。
コメ由来の成分のひとつは、米ぬか由来の成分である「コメヌカ油脂肪酸フィトステリル」という名の成分です。
栄養がぎゅっと凝縮された米ぬか由来のこの成分には、シャンプー時の染料の流出を防ぎ、カラーを長持ちさせる効果や、カラー剤によるダメージにより減少した頭皮の皮脂を補う効果が期待できます。
ふたつめの成分は、トリートメント ヘアローション Tにも含まれるコメ由来のタンパク質成分「セテアラミドエチルジエトニウム加水分解コメタンパク」です。
16シリーズではダメージを受けた部分を整えたり、バリア機能を高める目的として配合されています。
はるか昔の知恵が現代のヘアケアでも活かされているというのは、なんだか感慨深いものですよね。日本人の食を支えるお米のパワーを取り入れて、ぜひ美髪をはぐくんでくださいませ。